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不動産鑑定士

 不動産鑑定士とは、不動産の鑑定評価に関する法律に基づき制定された国家資格であり、不動産の経済価値(市場価値)に関する高度の専門家であって、その試験は、日本の不動産に関する資格(不動産資格)のなかでも、最も難易度が高く、不動産業界において最高峰のものである。不動産鑑定士試験に合格し、定められた手順(実務修習)を経た後に国土交通省に備える不動産鑑定士名簿に登録されて、初めて不動産鑑定士となることができる。
 不動産鑑定士試験の出題範囲は、不動産に関する多岐の法令等にわたって横断的であり、なおかつ奥深い知識を要求されるものであって、これゆえに試験勉強の途中で挫折する者も非常に多い。しかし、不動産鑑定士試験を突破する実力を有する者は、当該試験の出題範囲を網羅することとなるため、不動産に関して極めて幅広い知識を体得するに至り、その結果として、宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士等その他の不動産資格に係る試験にも、同時に合格することのできる十分な実力をおのずと有することとなる。
 年間の合格者は、近年は、概ね100人前後であり、「超難関資格試験」である。

試験案内

平成29年不動産鑑定士試験

試験日 短答式試験平成29年5月14日(日曜日)
論文式試験平成29年8月5日(土曜日)
平成29年8月6日(日曜日)
平成29年8月7日(月曜日)
試験機関 国土交通省土地鑑定委員会
http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s504_tochikantei01.html
試験案内 国土交通省 平成29年不動産鑑定士試験
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_005222.html
受験手数料電子申請12,800円
書面申請13,000円
職能団体 公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会
https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/
根拠法令不動産の鑑定評価に関する法律

資格概説

1.不動産鑑定士の役割とその性質

 不動産鑑定士に対する一般的な認知度は低いものの、その資格制度が土地等の「適正な価格(いわゆる正常価格)」の形成に資することを目的として創設され、様々な不動産関連法においても、国土全体における均衡の取れた地価形成を保つという理念に基づく役割を付与されているため、その社会的責任は、非常に重大である。
 不動産鑑定士による仕事の成果物(「不動産鑑定評価報告書」又は「不動産鑑定評価書」)を、一般の人々が目にする機会は少ないが、その数少ないものとして、国又は地方自治体によって、年に数回、公開される全国の土地価格一覧(地価公示、都道府県地価調査等)が挙げられる。これらは、発表の翌日に新聞紙面等において数ページにわたって掲載され、一般の人々でも容易に見ることができる。これらの価格は、一般の土地取引において指標として「参考」にされ、また、課税や公共事業等において規準として適用されるものである。
 近年では、不動産が賃料収入等の運用益を目的とした金融商品(証券化対象不動産)としての性質を強めていることもあり、資格の性質も金融的な分析手法が求められる金融分野に属する資格としての性質を内在させるものへと変わりつつある。

2.不動産鑑定士の主な業務

 不動産鑑定士の主な業務を例示すれば、以下のものを挙げることができる。

2-1.不動産の鑑定評価業務

 主なものを例示すれば、以下のものが挙げられる。

2-1-1.公的機関から依頼される業務
  1. 地価公示法に基づく標準地の鑑定評価
  2. 国土利用計画法施行令に基づく基準地の鑑定評価
  3. 相続税課税のための路線価の評価
  4. 固定資産評価員業務
  5. 土地収用法その他の法律により公共用地を取得する際の補償目的の鑑定評価
  6. 競売事務における評価
  7. 国有財産法に基づく国有財産の評価
2-1-2.民間企業や個人等から依頼される業務
  1. 売買の参考としての鑑定評価
  2. 株式会社へ不動産を現物出資する際の鑑定評価
  3. 減損会計における評価
  4. 抵当権設定のための鑑定評価
  5. 抵当証券発行のための鑑定評価
  6. 不動産の証券化に係る鑑定評価
  7. 会社合併時における資産評価
  8. 会社更生法や民事再生法の要請に伴う資産評価
  9. 都市再開発法に基づく市街地再開発事業における従前及び従後の各種権利の鑑定評価
  10. 独立行政法人化に伴う資産評価
  11. 地代や家賃の更新時、改定時の係争における評価
  12. 相続発生時における資産価値の評価
2-1-3.その他派生的な評価業務
  1. 鑑定評価に準ずる簡易鑑定
  2. デューデリジェンス(不動産の物的側面及び権利側面からの総合的な精密調査)
2-2.不動産に関する相談業務

 不動産鑑定士は、不動産鑑定士の名称を独占的に用いて、不動産の客観的価値に作用する諸要因に関して調査若しくは分析を行い、又は不動産の利用、取引若しくは投資に関する相談に応じることを業とすることができる。

この資格に係る試験の受験に当たって

試験日程

 平成29年不動産鑑定士試験の試験日程は、次のとおりである。

時間割試験期日試験時間試験科目
短答式試験平成29年5月14日(日)10:00~12:00不動産に関する行政法規
13:30~15:30不動産の鑑定評価に関する理論
論文式試験平成29年8月5日(土)10:00~12:00民法
13:30~15:30 経済学
平成29年8月6日(日)10:00~12:00会計学
13:30~15:30 不動産の鑑定評価に関する理論
平成29年8月7日(月)10:00~12:00不動産の鑑定評価に関する理論
13:30~15:30 不動産の鑑定評価に関する理論
(演習問題)

試験実施方法

平成29年 不動産鑑定士試験受験案内(土地鑑定委員会)
http://www.mlit.go.jp/common/001172526.pdf

試験受験資格

 いわゆる二段階方式の選抜試験であり、まずは、いわゆる第一次試験である「短答式試験」を受験することとなり、この短答式試験は、年齢、学歴、国籍、実務経験等に関係なく誰でも受験することができる。
 次に、いわゆる第二次試験である「論文式試験」は、本年実施の短答式試験に合格した者及び前々年又は前年の短答式試験の合格者のうち、本年の受験申請で短答式試験の免除申請をした者が受験できるものである。
 言い換えれば、論文式試験を受験することができる地位は、短答式試験の合格発表後、同年の論文式試験の年を含めて2年後の論文式試験まで、3年間、有効となるものである。つまり、1回の短答式試験の合格者は、最高で3回の論文式試験を受験することができる。

資格登録要件

実務修習のご案内(公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会)
https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/jitumu_j/

実地演習実施機関及び指導者等の一覧(公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会)
https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/jitumu_j/j_ensyu_nintei/ensyu_ichiran/

出題範囲

平成29年 不動産鑑定士試験受験案内(土地鑑定委員会)
http://www.mlit.go.jp/common/001172526.pdf

試験結果

不動産鑑定士試験短答式試験

試験年度 申込者数 受験者数 合格者数 実質合格率 合格点
平成18年(2006年) - 4,605名 1,160名 25.1% 150点
平成19年(2007年) - 3,519名 846名 24.0% 110点
平成20年(2008年) - 3,002名 678名 22.6% 105点
平成21年(2009年) - 2,835名 752名 26.5% 115点
平成22年(2010年) - 2,600名 705名 27.1% 122.5点
平成23年(2011年) - 2,171名 601名 27.7% 112.5点
平成24年(2012年) - 2,003名 616名 30.8% 120点
平成25年(2013年) - 1,827名 532名 29.1% 115点
平成26年(2014年) - 1,527名 461名 30.2% 120点
平成27年(2015年) 1,961名 1,473名 451名 30.6% 140点
平成28年(2016年) 2,023名 1,568名 511名 32.6% 127.5点
平成29年(2017年)

(*)平成18年より、新しい試験制度に移行した。
(*)平成26年までは、予備校、専門学校等による独自の調査に基づく「合格推定点」である。
(*)平成27年からは、試験機関(国土交通省土地鑑定委員会)によって、「合格得点比率」として、「合格点」の公表が開始された。
(*)平成29年の試験結果は、試験実施後、公式の情報に基づいて掲載する。

不動産鑑定士試験論文式試験

試験年度 申込者数 受験者数 合格者数 実質合格率
平成18年(2006年) - 912名 94名 10.3%
平成19年(2007年) - 1,164名 120名 10.3%
平成20年(2008年) - 1,308名 132名 10.1%
平成21年(2009年) - 1,230名 124名 10.1%
平成22年(2010年) - 1,130名 106名 9.4%
平成23年(2011年) - 1,038名 117名 11.3%
平成24年(2012年) - 910名 104名 11.4%
平成25年(2013年) - 812名 98名 12.1%
平成26年(2014年) 1,179名 745名 84名 11.3%
平成27年(2015年) 1,078名 706名 100名 14.2%
平成28年(2016年) 1,099名 708名 103名 14.5%
平成29年(2017年)

(*)平成18年より、新しい試験制度に移行した。
(*)平成29年の試験結果は、試験実施後、公式の情報に基づいて掲載する。