要説 不動産資格取得基準と試験等対策ガイドライン

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平成28年度賃貸不動産経営管理士試験結果統計 受験者数・合格者数・合格率・合格点

      2017/08/22

 「平成28年度賃貸不動産経営管理士試験結果統計(受験者数・合格者数・合格率・合格点)」は、過去の試験結果に関する統計情報をも含めて、次の一覧表「試験結果統計(最新版)」のとおりです。
 是非とも、今後における「試験対策(受験対策)」のために、お役立ていただきたいと思います。

試験結果統計

試験年度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率 合格点
平成28年(2016年) 13,862名 13,149名 7,350名 55.9% 28点
平成27年(2015年) 5,118名 4,908名 2,679名 54.6% 25点
平成26年(2014年) 4,367名 4,188名 3,219名 76.9% 21点
平成25年(2013年) 4,106名 3,946名 3,386名 85.8% 28点

(*)平成29年(西暦2017年)の試験結果は、平成28年(西暦2016年)までのものと同様に、試験実施後、公式の情報(又は信頼できる情報源)に基づいて適切に掲載する。

講評「平成28年度までの試験結果を読み解く」

 申込者数について、平成27年は、5,118人であり、平成28年は、13,862人となっている。
 平成27年までの申込者数の推移は、数百人規模の単位による微増の傾向といったところだが、平成27年以降の1年間だけで、(13,862人-5,118人=)8,744人も増加しており、前年の約2.7倍の数値となっている。
 更に言うと、平成28年のみの申込者数(13,862人)は、平成25年・平成26年・平成27年の過去3年間(本試験3回分)の申込者数を合わせた人数(4,106人+4,367人+5,118人=)13,591人よりも大きい数字となっており、これは、過去における賃貸不動産経営管理士試験の歴史において、前例のないものである(…筆者も驚いた。)。
 このような申込者数の推移からみて、平成28年度の賃貸不動産経営管理士試験は、いわば転換期であったと言えよう。
 平成28年度の試験において、申込者数が前年度に比べて、これだけ著しく増加した理由(又は事情)としては、次の2点が指摘できるのではないかと考えられる。

  1. 一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会によって、賃貸不動産経営管理士資格の「国家資格化」の検討が具体的に開始されたこと(*1)。
  2. 国土交通省による「賃貸住宅管理業者登録制度」の一部改正で、「賃貸不動産経営管理士に一定の役割」が付与されたこと(*2)。

 まず、上記1点目の事実により、かみ砕いて言えば、国家資格となる前に受験し、合格してしまったほうが明らかに得策であろうという思考が受験者の中に働いたのではないかということと、それから、上記2点目の事実により、賃貸不動産経営管理士に重大な職責が与えられ、これにより、社会的な地位が向上し、受験者の間で、この資格に対する期待が大いに高まったのだろうということである。
 筆者の推察ではあるが、申込者数の著しい増加があった試験年度と、これらの事実が生じた時期とが概ね一致しており、これらの事実があったゆえに、申込者数の大幅な増加につながったと、筋道を立てて説明ができていると思う(つまり、事実と結果との間に因果関係が認められるということである。)。
 上記の各号に掲げる理由から、結果として、平成28年度試験の申込者数・受験者数は、前年より、大きく増加したのだろうということである。
 平成28年度までの統計数値の推移をみてもわかるとおり、申込者数は、基本的に増加の傾向にあり、今後の動向の予測に関して言えば、平成29年度においても、前年度より増加する可能性が高いとみていいのではないか。
 いずれにせよ、この賃貸不動産経営管理士資格は、いわゆる「公的資格」(又は「公的な性質を特に有する民間資格」)であるうちに受験し、言い換えれば、「国家資格」となってしまう前に、合格しておくことが得策であり、このことを強くおすすめしたいところである。

(*1)協議会第4回定時総会を開催・国家資格化への検討を開始

 当協議会は、2015年10月16日に第4回定時総会を開催した。
 会長の伊藤博は、「賃貸管理業には法規制がなくトラブルも増えている。健全な業界の発展には、賃貸不動産経営管理士の国家資格化と管理業者に有資格者を設置することが必要だ」と挨拶した。
 今年度から賃貸不動産経営管理士の国家資格化を目指す取り組みとして「賃貸不動産経営管理士の国家資格化及び根拠制度検討会」を設置し、これまでに2回にわたり協議を行った。
 16年度事業計画として引き続き資格の国家資格化に向けて具体的な道筋を示すほか、国土交通省告示の「賃貸住宅管理業者登録制度」の普及等に尽力していくと共に、有資格者へのフォローアップ研修等を行い、レベルアップを図っていく予定。
 空き家が800万戸を超え、適正な管理が重要となっている今、2015年11月15日の今年度の試験申込者が昨年から750名超の5,118名となり、賃貸不動産経営管理士の活躍への期待が益々高まっていることが報告された。

(2015年10月23日、賃貸不動産経営管理士協議会「プレスリリース」より)

(*2)国土交通省「賃貸住宅管理業者登録制度」を一部改正

 国土交通省は、賃貸住宅管理業者登録制度の一部を改正(8月12日告示)し、本年9月1日より施行します。
 今回の、制度改正で「賃貸不動産経営管理士に一定の役割」が位置付けられました。
 賃貸不動産経営管理士に関連する主な改正は以下の通りです。

<賃貸住宅管理業者登録規程>
 第七条(実務経験者等の設置)
①事務所ごとに、賃貸不動産経営管理士(又は管理事務に関し6年以上の実務経験者)を設置することが義務化。

<賃貸住宅管理業務処理準則>
 第五条(賃貸人に対する管理受託契約に関する重要事項の説明等)及び第六条(賃貸人に対する管理受託契約の成立時の書面の交付)
②賃貸人に対する管理受託契約に関する重要事項説明及び契約の成立時の書面交付について、賃貸不動産経営管理士証(又は、国土交通省が発行する実務経験者であることを示す書面)を提示し、説明、書面への交付及び記名押印することが義務化。

 改正に伴う、経過措置は平成30年6月30日までです。
 本登録制度の登録業者は「管理事務に関し6年以上の実務経験者」が各店舗に在籍していない場合、「賃貸不動産経営管理士」資格者が在籍する必要があります。

登録制度改正の詳細は、次の国土交通省ホームページをご確認下さい。
http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000136.html

 この改正により、資格者の活躍フィールドは益々広がり、今後の賃貸住宅業界に貢献されることが期待されます。
 現在、賃貸住宅管理業者登録制度に登録されている管理会社の従事者や賃貸住宅の家主、今後管理業に携わる方もこの機会に、賃貸不動産経営管理士の取得をご検討ください。

(2016年8月17日、賃貸不動産経営管理士協議会「プレスリリース」より)

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